春の残雪の季節。この季節は生い茂る草木もなく探索にはもってこいです。
そこで、前から気になっていた小平町の廃トンネルを見に行きました。
道路のすぐ横にあるのですがこの時期以外は草に覆われ近づきにくいのです。
近くにあるP帯に車を停めトンネルに向かいます。
滝のような水が流れる崖の真下にそのトンネルはあります。
まずはトンネル正面から
トンネル右部は法枠工によって削られています。
第一印象はトンネル幅員が狭い!
おそらく国道の旧道になると思いますが車1台がやっとではないでしょうか。
当時は現道があるところには岬のように岩が張り出しており内陸側にトンネルを掘ったのではないかと思います。
海側から
何か赤茶色のものが見える
レンガ!?
もしかするとトンネル覆工の一部ではないか?
なんだか良いものを見れた気分です。吹付工がされていたら確認できなかったでしょう…
抗口はコンクリートだったのですが内部はレンガ造りだったのかもしれません。
稚内側の抗口は確認できるもの、留萌・札幌側の抗口は確認できません。
盛土されたような箇所があるのでそこが抗口だったのか、それとも法枠工ので潰れてしまっているのかは定かではありません。
写真左が盛土されたように見える。
留萌側から抗口は確認できない。脆そうな地質です。
で、このトンネルって何という名前なんだ?と思いますよね。
ちゃんと一部ではありますが銘板がトンネル上部に残っています。
どれどれ、君は何という名前なんだい?
と見てみると
読めない
古いトンネルですし右読みなんでしょう。
一番左から留袮??と読めますがこれは変体仮名で「るね??」なのでおそらく「る
ねんと」=とんねると書いてあると予想できます。
変体仮名はこちらで調べました⇩
頑張って解読したものの分かったのは「??とんねる」ということ。
肝心なところが分からん!!
このトンネルが位置しているのは小平町花岡なので「はなおかとんねる」だったりするのかな。
この辺りは文献調査するしかなさそうです。
近年の線形改良等で国道の廃トンネルはかなりありますがこれだけ古そうなものは中々見ません。
P帯もあるので気になった方は見に行ってみては!(くれぐれも車には気をつけて)
ーーーーー2022年6月2日追記ーーーーーーーーーー
ブログ公開後トンネルの名前についていくつか意見を頂きました。ありがとうございます。
そして、なんとトンネルの名前が明らかになりました。
その名も真砂トンネル
他のサイトでも真砂トンネルであると紹介されていることは確認していましたが、本日、正式に判明しました。
こちらをご覧ください。
5万分の1地質図『鬼鹿』1956(S30年度)工業技術院地質調査所 発行 より
上の方に…
1956年(昭和30年)の地質図に載っていました!
さらに、驚いたのは真砂トンネル断層という断層の名にもなっていたのです。
国が発行した地図ですのである程度信頼性のある情報であると思います。
地質図を見ていたらたまたま発見したものですが、地質図を眺めるのも面白いですよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。